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初心者必見!リスティング広告基礎

初心者必見!リスティング広告基礎

はじめに

本コラムでは企業のデジタル広告領域のご担当者様向けに、下記2章にわたって、リスティング広告の効果的な設計・運用方法、効果改善の中で注意すべきことをハートラスのトレーディングデスクコンサルタント三好が解説いたします。

1. リスティング広告の効果的な設計・運用方法
  1-1.アカウント構造の考え方
  1-2.広告文・キーワードの考え方
  1-3.入札方法の考え方

2. リスティング広告で注意すべきこと
  2-1.自社名ワードとSEO重複
  2-2.自社名ワードへの偏重運用
  2-3.CVR改善施策の代理店依存

1.リスティング広告の効果的な設計・運用方法

1-1.アカウント構造の考え方

hagakureとは広告の概念と自動化への適合を踏襲したアカウント設計
近年、Google社が「hagakure」「Mugen」という概念を推奨しておりますが、それぞれ簡単に説明します。

「Hagakure」とは?

以下2点を踏襲した、シンプルなアカウント設計のことです。

■広告の概念 ~ユーザーの検索クエリに、適切な広告で、適切なコンテンツへと導く~

検索プラットフォームから評価される検索エンジンの条件として、「ユーザーの意図を正確に把握しニーズにぴったり一致する広告・リンク先を表示すること」が重要です。そのため、類似するキーワード・広告に関しては同一の広告グループでまとめ、配信効果を検証したいターゲット/カテゴリ軸で必要最小限に広告グループを分割するのが最適であると考えます。

■自動化への適合 ~統計的に有意差のあるデータを蓄積し、自動で配信最適化する~

検索プラットフォームにおいて配信の自動最適化が稼働する条件として、「信頼するに足る統計量を前提とし、広告効果の良し悪しが明確なこと」が挙げられます。上記概念の通り、必要最小限の広告グループ群で配信することで1つの広告グループに蓄積する配信量がより多くなり、プラットフォームの機械学習アルゴリズムを存分に活用できるようになります。

Mugenの概念

「Mugen」とは?

上記「Hagakure」を踏襲したうえで、ボリューム・最大化というコンセプトに、企業様のビジネスに利益をもたらすであろう「商的な検索」クエリに対して、「価値のあるインプレッション」を最大限出していこうという概念のことです。さらにプラットフォームの機械学習に任せて効果を最大化していきます。

■入札戦略:検索広告の戦略の転換

データドリブンアトリビューションに基づくCV数やCV価値の最大化、自動入札により効率的な入札。

■リーチ:新たな機会の創出

動的検索広告と部分一致、絞り込み部分一致からのインプレッションの割合を追っていき、リーチの拡大を目指す。

■広告品質:関連性の高い訴求

広告と検索クエリの親和性を上げ広告ランクを上げる。3本以上の広告で、あらゆるユーザー・検索クエリへのバリエーションができインプレッション機会を増やす。

入札戦略で効果を担保しつつ、リーチの拡張と広告品質の改善の好循環サイクルを実現していきます。

以上を踏襲したアカウント設計が、リスティング広告配信最適化の第一歩とも言えるでしょう。

1-2.広告文・キーワードの考え方

前章にて「ユーザーの意図を正確に把握しニーズにぴったり一致する広告・リンク先を表示すること」が重要であると述べました。それを評価する指標の1つに、広告ランクが存在します。広告ランクは、下記で算出されていると言われており、本指標の改善が広告品質の向上につながります。

広告ランク = 入札単価×品質スコア+広告表示オプション

また、品質スコア評価の内訳は、おおよそ以下の通りであると言われています。

広告の推定クリック率⇒60%

検索語句とキーワードと広告文の関連性⇒20%

ランディングページの利便性⇒10%

ここからわかる通り、キーワードと広告文の選定と整合性維持が結果的に広告の品質向上に大きく影響します。

広告文作成に当たり、検索語句をテキスト内におさえて作成することは前提とし、加えて下記を意識して作成すると良いでしょう。

〇自社商材の特徴(機能・デザイン・・・)

同じ業界・業種で広告出稿されているケースが大半な中で、他社との差別化を図る必要があります。

他社と比較して自社にどんな強みがあるのか、を主張する必要があります。

〇今クリックするメリットが明確なフレーズ(送料無料・セール中・受付中・・・)

商材の比較検討段階のユーザーは、よりメリットがあるものを選びますので、特典・キャンペーンが実施されている場合は漏れなく主張する方がより効果的であると考えられます。

〇具体的な数字(価格・期間・実績・・・)

抽象度の高いテキストのみの場合よりもサービスの具体性が増しますし、目に留まりやすくなると考えられます。

また、下記のようにキーワードを大きく2分割した場合、各キーワード群は以下のように考えます。

一般キーワードと指名キーワードの分割例

指名:自社商材を検索しているユーザー。成果(購入)モチベーションに最も近く、確実に成果につなげたい。機会損失を発生させないように表示機会は100%、常時掲載は最上位を維持。

一般:他社との比較検討段階のユーザー。興味関心を醸成し、購入意欲を高める段階。直接成果を狙いつつ、別経路での成果(間接効果)も重視すべきなのでKPIを指名ワードと分別。指名よりも配信の優先度は劣るため、配信状況に応じて効率化を図るケースもある。

1-3.入札方法の考え方

まず、リスティング広告の入札方法には大きく手動(運用者が配信データに基づき調整)・自動(プラットフォームが配信データに基づき調整)に分かれますが、プラットフォームの機械学習は非常に優れているため、有意性のある配信データが蓄積可能であれば自動での入札をお勧めします。

推奨の入札方法設定は以下になります。

手動入札(個別CPC)
自動入札(CPA最適化)※30日間で、15件以上のCV獲得がある場合※
自動入札(CV最大化) ※30日間で、15件以上のCV獲得がある場合※

※企業様のKPI・プラットフォーム(Google・Yahoo)によって最適化の対象となる指標は異なるため、KPIによって最適化項目の使い分けは柔軟に行いましょう(ROAS最適化・クリック最大化等)

また、自動入札変更後のラーニング期間は2~3週間であると言われており、初速で低効率になってしまった場合でも完全にラーニング期間が終了するまでは設定変更は避けましょう。

2.リスティング広告で注意すべきこと

2-1.自社名キーワードとSEOの重複

リスティング広告を出稿されているお客様からいただく質問で、「SEO(自然検索)で上位表示なのに、自社名キーワードを出稿する意味があるのか」というものが多くございます。

自社名でのリスティング出稿とSEOが重複しているかどうかは、各経路のクリック数・CV・売上の推移を見ないと不明確ではありますが、結論「自社名キーワードは出稿すべきである」と考えます。

理由は大きく2つあり、

競合他社への流出防止
同業他社の顧客狙いで、他社が自社名キーワードに対して出稿したり、モール(Amazon・楽天)が出稿するリスクは常にあります。高い成果が期待できる自社名キーワード検索ユーザーは確実に守りたいところです。

ユーザビリティの向上
SEOのみと比較し、広告表示オプションも含めたリスティング広告出稿によって、ユーザーが求めている情報をより多く、詳しく伝えることができます。

画面の占有率も高まる点で、既存顧客の取りこぼし防止や認知拡大にもつながると考えられます。
もし、現在上記のような懸念で自社名キーワードでの出稿を抑制したり、停止している場合は、各経路の実績を確認のうえ、配信することをお勧めします。

2-2.自社名ワードへの偏重運用

リスティング広告の効果最大化を目指して運用していく中で、運用者は獲得効率の良いキーワードへの出稿に予算を集中投下することを判断しがちです。その結果、全体予算の大半を自社名キーワードへの出稿に投下してしまうケースがあります。確かに短期的に効率は良くなると考えられますが、新規顧客へのアプローチは少なくなり、中長期的には市場・CVが縮小する可能性が高いです。

本事象を避けるために必要なのは、「配信手法ごとの目的・KPIを明確に立てること」です。

KPIの明確化

理想的なKPIと配信意図の設定

配信手法全体合算で指標を追うケースが多々ありますが、そこから配信手法ごとにどういった意図で配信し、KPIとして何を設定するのが適切なのか事前に明確にしておくことで、直接効果が高くない配信手法に対する評価の仕方も変わるのではないでしょうか。

2-3.CVR改善施策の代理店依存

リスティング広告運用において、「流入数は増えるが、直帰率が高い/セッション時間が短い」や「CTRは改善するが、CVRが低迷する」という課題に対しては、広告文・キーワード設定の見直しも重要ですが、LP(ランディングページ)にも要因があると考えられます。自社商材を購入したいというモチベーションで流入したユーザーがいても、LP内の導線が明確でなければCVを取りこぼす可能性があります。

このLPO(ランディングページ最適化)は、代理店側(運用者)の力だけでは成り立たず、企業様のご協力も必要な施策ですし、またLP制作は工数と時間を要するものです。弊社では、ウェブサイトコンサルティングの専門部隊と連携し、LPOやCROによる企業様のCVR向上施策もコンサルティングしており、運用型広告の最適化に向けた施策をワンストップ存分に活用で取り組むことが可能です。

リスティング広告に限らず、改善施策は常に代理店と企業様がパートナーとして協力し進めていくのが望ましいでしょう。

さいごに

いかがでしたでしょうか。本コラムではリスティング広告の基礎とも言えるアカウント構成からキーワード・広告文・入札方法の考え方、そして運用改善していく中で注意すべきことを解説いたしました。

しかし、リスティング広告で考えるべき概念や施策はまだまだ奥深く、本コラムで述べている内容は導入部分にすぎません。様々な打ち手がある中で最適解はありますが正解はありません。何が最も改善のインパクトがあるのか、トライ&エラーしながら探っていくことが求められます。

本コラムの内容を踏まえ、自社のリスティング広告運用を振り返り、今後の効果的な設計・運用や代理店ディレクションに活かしていただけますと幸いです。


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この記事のライター

三好智也

三好智也株式会社ハートラス

トレーディングディヴィジョン リーダー

2017年に株式会社ハートラスへ新卒入社。1年目から大手案件の運用コンサル担当として従事。2018年全社新人賞獲得。2019年8月より広告運用チームリーダーに昇格し、広告運用経験・ノウハウをもとに、新人教育やコンサルティングも実施。

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