【2020年最新版】Spotify広告の仕組みを徹底解説

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spotifyの広告は無料会員に対して音楽の合間に挟まれる15秒~30秒程度のものを指します。
音声広告の市場やspotifyの広告効果についてのマーケ視点からの解説とともに、広告の頻度や間隔についてユーザー目線から徹底解説していきます。
(筆者も約3年間spotifyの無料会員として1日2時間以上使用しているヘビーユーザーです)
音声広告の市場と今後の発展見込み
大きい話からスタートしていきますが、音声広告の市場は音楽配信サブスクリプションの普及とともに大きな成長を見せています。
参照:statista(https://www.statista.com/outlook/20220/100/digital-audio-advertising/worldwide#market-revenue)
かつてからradikoやPodcastが音声広告の枠を持っていましたが、直近の音声広告の市場成長はspotifyの台頭によるものと考えられます。
spotify無料会員の仕様
spotifyで広告が表示されるのは無料会員に対してですが、ここではspotifyの無料会員の仕様について見ていきます。
マーケターの方も、spotify広告がどのような場合にユーザーに配信されるかをぜひ確認してみてください。
音楽再生に関する仕様
spotify無料会員は楽曲のシャッフル再生のみが可能です。(特定の楽曲を指定した再生は不可)
ここが他の音楽配信サービスと比較した時に特徴的な点だと思います。
アプリ上の下記操作に応じて、それぞれのロジックで再生される楽曲が自動で選ばれます。
特定の楽曲をタップした
この場合は関連する楽曲が数曲再生された後に選んだ楽曲が再生され、その後も関連する楽曲のシャッフル再生が続きます。
選んだ楽曲に関連する複数の楽曲でプレイリストが自動生成されてシャッフル再生されるイメージです。
特定のアーティストやアルバムのプレイリストを選んでシャッフル再生した
この場合はアーティスト・アルバムに含まれている曲数に応じて挙動が変化します。
15曲未満:プレイリスト内が15曲となるよう関連楽曲が自動追加されてシャッフル再生される
15曲以上:プレイリストに含まれている曲の中でシャッフル再生される
15曲未満のプレイリストを自分で作成してシャッフル再生した
この場合もプレイリスト内が15曲となるよう関連楽曲が自動追加されてシャッフル再生されます。
同一楽曲を複数プレイリストに含めることもできますが、その場合は曲の数ではなく種類でカウントされる仕様のため、同一楽曲を15回登録したプレイリストをシャッフル再生しても関連楽曲が流れる可能性が高いです。
※試験的に同一楽曲50曲で構成されたプレイリストを作成して関連楽曲(14曲)が流れる確率を相対的に下げる検証を行いましたが、その場合も関連楽曲が優先的に流れる仕様のようでした。
15曲以上のプレイリストを聞き終わった
この場合で無操作だと関連する楽曲が自動再生されていきます。
「シャッフル再生」をタップした後はプレイリスト内の楽曲が1回ずつ全て再生された後に関連楽曲が再生されるため、プレイリストが1周する前に関連楽曲が挟まれることはありません。
いかがでしょうか。
指定した曲が聞けないという点で不自由に感じる方もいるかも知れませんが、そもそも特定の楽曲のみを再生したい場合はYouTube等で十分ですよね。BGMとしてプレイリストをシャッフル再生したいというニーズを持ったユーザーにspotifyは対応しているのではないかと思われます。
広告配信に関する仕様
spotifyの広告は楽曲の合間、あるいはプレイリスト再生ボタンタップ直後に配信され、1時間で最大6回の広告が配信されます。
広告の回数は年々増加してきている印象で、今後の有料会員乗り換え数の推移も注目したいところです。
楽曲の合間に再生される音声広告
プレイリスト再生中、次の曲に進む前に広告が1本~最大連続3本入ります。秒数は15秒~30秒程度です。
私の場合はspotifyによる有料会員訴求が8割以上を締めているため、spotifyが優先的に自社広告を配信しているか、枠の在庫が余っているか、いずれかのケースではないかと想定されます。
(私をターゲティングしている広告主が極端に少ないという可能性も考えられますが。。)
プレイリストの再生ボタンタップ直後に再生される広告
この場合はアプリ画面を開いているため、動画広告が再生される場合もあります。
(広告再生後すぐに最小化して通常操作に戻ることも可能)
仕様としては上記同様、1本~3本の15秒~30秒の広告が入ります。このプレイリスト開始直後の広告も、1時間に最大6本の範囲に含まれます。
アプリ画面操作中に表示されるインターステイシャル広告
アプリ使用中に表示される広告のことで、オーバーレイ・テイクオーバー・リーダーボードの3種類があります。
音声広告・動画広告は全てスキップ不可となっているため、下記の場合を除きユーザーへのリーチ率はほぼ100%となります。
・広告再生中にアプリ自体を終了した場合
・広告再生中の音量をユーザーが恣意的に0にした場合
また動画広告はアプリ操作中の配信に限られるため、音声広告と比較して在庫数は少ないと想定されます。
spotifyの広告フォーマット
ここまでに説明してきた広告枠は音声・動画・ディスプレイの3種類でしたが、音声・動画それぞれの広告フォーマットについて解説していきます。
音声広告
掲載面の仕様は上述の通りですので、配信における特徴を数点ピックアップしてご紹介します。
クロスフォーマットでの配信
下記のようにMobileアプリだけでなく、PCやスマートスピーカー、カーステレオでのspotify再生中にも広告配信が可能です。
コンパニオンバナーからの外部誘導
広告再生中の「詳細はこちら」というボタンに外部リンクを指定することが可能です。
自社サイト等へのリンクを指定することでマークリストの確保等に活かすことが可能です。
動画広告
動画広告では通常の配信に加えて、スポンサードセッションが可能です。
スポンサードセッションでは動画広告を視聴すると以後30分間広告提供なくspotifyを楽しめるようになるという視聴選択式のフォーマットとなります。
「この短いビデオをご覧いただくと、30分間広告なしの音楽が楽しめます」というようなアナウンスが提示され、その後に動画が配信される仕様です。
ユーザーからすると1時間最大6回の広告配信に対して、30分広告なしの確約は非常にメリットが大きいため、スキップされにくいのではと想定されます。
(私も配信されると「ラッキー!」と思う広告フォーマットです)
動画広告なのでユーザーがアプリ画面閲覧時に限られますが、ユーザーがほぼ確実にアプリ操作をしているアプリ起動直後やプレイリスト再生直後に優先的に配信されます。
また広告配信直後に「これから30分間、中断なしの再生をお楽しみください」というアナウンス+BGMが10秒ほど流れるのですが、その際にも「詳細はこちら」というボタンにリンクを指定することが可能です。
spotifyを使用するユーザー層
ここからは配信対象のユーザーであるspotify使用ユーザー傾向についてまとめていきます。
ユーザーのデモグラフィックデータ
スマートフォンをよく利用する若年層にリーチできることがわかります。
また1日の平均利用時間が132分と非常に多く、広告が1時間あたり最大6回と考えると利用ユーザーは1日平均12回程度の広告に接触しているという計算となります。
アプリ利用シーン
選択肢が基本的に「何か他のことをしながら」というものに限定されていますが。通勤・通学中、くつろぎ中、家事・雑用中、等、他のことに頭を使っていないシーンでの利用割合が高いことに注目できます。
耳と頭では音楽を楽しみつつ他のことを行っているため、スキップできない音声広告は非常に高いリーチ力を持っていると想定されます。
spotify利用ユーザーの行動特性
spotify会員と非会員の行動特性をspotifyが調査したデータとなりますが、spotify会員は比較的アウトドアの行動特性が見られたという結果となります。
若年層のアウトドアなユーザーをターゲットとした商材で、音楽や音声での訴求が有効なものであればspotifyは認知拡大のフェーズにおいて有効なのではないでしょうか。
まとめ
● 無料会員はシャッフル再生が基本であり、特定の楽曲を狙って再生させることは困難
● spotifyでの広告フォーマットは音声・動画・ディスプレイの3種類がある
● spotify利用ユーザーは行動派の若年層が中心
長くなってしまいましたが、spotifyのユーザー目線での仕様紹介から広告配信機能まで、上記4点を抑えておいただければと思います。
また特定のユーザーを狙って配信するターゲティングや、配信する素材を作成する際に気をつけることなど、ぜひお気軽にハートラスまでご相談ください。
ハートラスは音声広告に限らず運用型広告の知見が豊富ですので、目的に応じた最適なマーケティング手法をご提案可能です。
ハートラスの広告運用サービスの詳細はこちらご相談やお問い合わせはお気軽にご連絡ください
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