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DMP・CDPの機能や特徴と活用のポイント

DMP・CDPの機能や特徴と活用のポイント

今回は、DMPやCDPの基本的な機能や特徴について解説しています。
後半では、有効活用していくためのポイントについても説明していますので、これから導入を検討されている方や、現在上手く活用できていない方は、是非参考にしてください。

1.DMPとは

DMPとは、データマネジメントプラットフォーム(Data Management Platform)の略称で、主にWeb上で得られる企業の自社データや外部データなどのあらゆるデータをまとめて管理し、様々な施策に活用していくためのプラットフォームです。
DMPの登場により、かつては散在していた異なるチャネルのマーケティングデータを一元管理できるようになり、統合的なマーケティングを推進しやすくなりました。

2.DMPの機能

DMPの主な機能は、データ蓄積・分析/抽出・データ活用の3段階に分けられます。

図DMPの機能

図. DMPの機能

1 データ蓄積
達成したい成果や実施施策に合ったデータ要件を定義し、データベースに蓄積します。

2 分析・抽出
蓄積されたデータを分析し、任意の形で抽出します。
抽出の例としては、例えば、女性向けファッションブランド企業が広告配信用のオーディエンスデータとして利用する場合は、女性、30代、既婚、等のターゲット条件で絞り込み、セグメンテーションします。

3 データ活用
各施策でデータ活用をします。
それぞれのDMPによって連携できる施策・ツール等が異なりますので、マーケティング戦略や、既存のツール環境に合わせて適切なものを選定する必要があります。

3.DMPの種類

DMPを大別すると、オープンDMPとプライベートDMPの2種類に分けられます。
それぞれの区分の中でも各DMPで機能が異なりますが、ここでは大きな区分について触れます。

3-1.オープン(パブリック)DMP

オープン(パブリック)DMPは、様々なWebサイト上での行動データを軸に、ユーザーのデモグラフィック、興味関心などのデータを収集、分析、管理しており、それらの3rdpartyデータをマーケティングに活用していくためのDMPです。主な用途としては、広告配信でのオーディエンス活用が多いでしょう。
基本的には、キーとなる情報をもとにした類推データであることが一般的です。

3-2.プライベート DMP

オープンDMPに対して、プライベートDMPは、置き場所が企業側にあります。
企業が持つ1stpartyデータを中心とした各種データを一元管理し、マーケティングに活用することができます。
自社データとしては、例えば、オウンドメディア上の行動履歴、ECサイトでの購買履歴、会員登録情報などがあります。
中には、店舗での来店・購買情報などのオフラインデータを組み込める場合もあります。

プライベートDMPは、格納できるデータの豊富さや拡張性の高さから、統合的なデータマーケティングの基盤となることも多く、使い方次第で活用の幅が広いツールです。

4.CDPとは

CDPとは、カスタマーデータプラットフォーム(Customer Data Platform)の略称で、顧客情報を軸として、関連するあらゆる情報を、蓄積、統合し、活用していくためのプラットフォームです。
活用の流れはDMPとほぼ同様の流れになります。
顧客データとしては、会員ID、メールアドレス、氏名、生年月日、住所、顧客属性等の登録データをはじめ、行動履歴、購買履歴、POSデータ、位置情報など、オンライン・オフラインを問わず多くのデータを格納、統合することができます。その他にも2nd、3rdpartyデータを連携することも可能です。

このように顧客情報に紐づく豊富なデータを活用して、直接的なマーケティング施策に限らず、高度な分析や機械学習等にも応用することができるので、データドリブンな事業活動を推進するためのデータの箱ということもできるでしょう。

ただ、先に述べたプラベートDMPとの定義の差は曖昧なところもあり、利用者の使い方次第という面があります。DMPの中でも拡張性が高いものや、マーケティング手法として顧客情報を紐付けた使い方がなされているものであれば、CDPと明確に切り分けられないと考えられます。

5.DMP・CDP有効活用への課題

マーケティングでのデータ活用は注目されて久しいテーマですので、最近では、DMPやCDPなどのツール導入はかなり進んできた印象があります。
しかしながら、データ活用上の課題点としてよく耳にするのは「データは溜めているが使えていない」というお話です。
なぜ、こういった事態が起きてしまうのでしょうか。

大きな原因の1つとしては、導入の意思決定時に、導入目的や活用方法のプランニングが十分になされていないからだと考えています。ほとんどの場合、導入が先行し、その後に活用方法を考えるという流れになっているパターンが多いように感じます。

DMPもCDPもデータを活用する仕組みであるため、それ単体では効果を発揮することはありません。
当たり前のことですが、マーケティング上の目標達成のための1つの手段として、ツール導入を検討するということが適切な順序だと考えています。

6.DMP・CDP有効活用のポイント

それでは、DMPやCDPを有効活用するためのポイントについて見ていきましょう。
シンプルに言えば、何のために、何を、どのように、どれくらいの時間軸で活用していくのかを事前にしっかりと定義する必要があります。

図DMP-CDP有効活用のポイント

図. DMP・CDP有効活用のポイント

1 活用の目的
はじめに、何のためにデータ収集する必要があるのかを明確に設定する必要があります。
活用した結果どの程度効果が出せたのか、指標設定やモニタリング環境作りも重要です。
当たり前のことなので意外とおざなりにされがちなことですが、事前にしっかりと共通認識を持つ必要があります。

2 施策プランニング
目的や目標を達成するための施策を検討します。
プライベートDMPやCDPを活用する場合は、今後のデータ基盤にもなりえますので、局所的な施策に留めることなく、マーケティングの全体像や仕組みを描き、各施策に落としていく必要があります。
また、施策に利用する各種データ連携先の連携可否や形式、フローもチェックしましょう。
特に、既存のツール環境がある場合は、全体を通じて問題が出ないように設計する必要があります。

3 収集データの定義
施策アイディアが整理できたら、必要なデータ項目を洗い出します。
基本的に過去のデータは後から収集できないので、抜け漏れのないように項目・取得方法を整理し、その項目やデータ量の収集が現実的に可能かどうかにも注意しましょう。
例えば、収集の結果、データ量が少なくて想定通り利用できず、全体設計にも悪影響を与えてしまうケースは多いので、この段階で整備できると良いでしょう。
さらには、データ形式や抽出方法、及び、分析時の扱い方等々も具体的に決定できると、後々のトラブルを防止することができます。

4 活用ロードマップ
上記の全体像をどのくらいの時間軸で実行していくのかを計画します。
導入前であれば、導入にかかる時間も含めて、データ蓄積、分析・抽出、活用と一通りのフローを整理します。可能であれば、この段階で仮の業務フローも整備しておくと実運用フェーズでもスムーズに進められます。

まとめ

DMP・CDPといったツールは、有効活用できればマーケティング上の強力なツールになります。
統合的な視点でカスタマージャーニー上の複数の接触点で顧客にアプローチしていくことができます。
これから導入を検討されている方、既に導入済みで有効活用できていないとお悩みの方は、上記のポイントを踏まえて取り組んでみてください。
また、弊社でデータ活用のサポートをしておりますので、お気軽にご相談ください。

この記事のライター

杉山 甫

杉山 甫株式会社ハートラス

マーケティングラボディヴィジョン

2013年、株式会社ハートラス入社、広告運用、案件ディレクション、チームマネジメントに従事。2017年からパブリッシャー向け事業責任者を担当し、現在はインハウス領域で、PM・ディレクション業務を担当。

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