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広告オペレーション領域のインハウス化のポイント

広告オペレーション領域のインハウス化のポイント

今回は、広告オペレーション領域のインハウス化について解説しています。
オペレーションの内製化を考えていく上でのポイントをまとめておりますので、ご検討されている方は参考にしてみてください。

1.インハウス化におけるオペレーション領域の位置付け

弊社では、マーケティング領域におけるインハウス支援を幅広く展開していますが、まずは、今回のテーマとなるオペレーション領域について、インハウス化における位置付けを確認します。
本格的にインハウスを考えていく場合に、インハウスの対象領域を大まかな業務カテゴリ毎に分けると、以下のように考えられます。

インハウス領域における業務カテゴリの位置付け
図:インハウス領域における業務カテゴリの位置付け



インハウスのゴールを”PL改善や社内のナレッジを強化し、更なる事業推進が成されている状態”と考えているため、インハウス化の効用が大きい領域(戦略立案や広告プランニング等)から進めていくべきだと考えています。

上記の前提を踏まえた上で、オペレーション領域は上図の赤枠部分になりますので、より上流の戦略立案や広告プランニング等と比較すると、インハウスの業務範囲が狭い領域(アウトソースも選択可能である領域)であると位置付けています。
したがって、ご提案の際には、基本的にはディレクション側の業務範囲からインハウス化を推奨しております。
しかしながら、実情としては、インハウス領域を整理した上で、実現可能性を考えた結果、オペレーション部分のみ支援したり、着手の順番が前後したりするケースも少なくありません。

また、オペレーション領域のインハウス化で得られる効果は、以下3点が考えられます。

・外注費用の抑制(自社で費用コントロールがしやすくなる)
・ナレッジマネジメントの強化
・コミュニケーションの質やスピードの向上

マーケティング施策の質の担保や安定的な稼働を絶対条件としたときに、可能な範囲でインハウス化を進めていくケースが多いように感じています。

2.オペレーション領域のインハウス化における課題

オペレーション領域をインハウス化する際に出てきやすい課題点は大きく2点あります。

①各業務担当者の知識、スキル習得

インハウス化を考える時、業務範囲を切り分けて整理し、担当者を配置していきます。この時、目指す体制に必要な人材のスキルセットの整理が必要となり、多くの場合、スキルや知識を習得するためのプランニングや人材確保が必要となります。
広告オペレーション関連の知識やスキルはやや専門的になりやすく、細かい知識が必要となるケースも多いため、安定稼働を実現するためのネックとなる場合が多い傾向にあります。
また、スキル習得方法に関して、ディレクション領域や広告運用領域はインハウスコンサルタントが並走しながら時間を掛けてスキルトランスファーしていくことが可能ですが、入稿やレポーティング等の領域については並走型でカバーしにくく、業務特有の煩雑さも相まって課題になりやすい部分です。

②ナレッジマネジメントの体制構築

①の知識・スキル習得の問題と並行して、スキルの属人化を防ぐためのナレッジ化を中心とした内容の環境構築も必要となります。また、これらを同時に整えていくことが、主にリソース面で課題になりやすい傾向にあります。

3.インハウス化の度合い

オペレーション領域のインハウス化の度合いは大きく3段階に分けられます。
基本的にはインハウス化の度合いが上がっていくごとに全体コストのコントロールがしやすくなり、ナレッジ化も進めやすくなります。また、コミュニケーションコストも下がっていく傾向にあります。
どの程度インハウス化するかついては、組織や事業の状況、目指している将来像等によって大きく異なってくるため、戦略やプランニング領域との兼ね合いや、リスク、コスト等、全体的なバランスを見て検討される必要があるでしょう。

インハウス化の度合い
図:インハウス化の度合い

左端のアウトソースに関しては、外部パートナーへの完全なアウトソースとなるため割愛しますが、
広告費が多くなればなるほどマージン額も多くなり費用も大きくかかります。また、パートナーへ大部分を任せることが多くなり社内知見が溜まりにくく、ナレッジマネジメントが行いにくいことが問題点として挙げられます。

3-1.部分インハウス化

部分的にパートナーを活用するパターンです。
取り組みにかかる労力、コスト、リスクなどの面で完全なインハウスよりは取り組みやすいため、まず取り組んでみたいという場合、この段階から入るパターンが多いです。
既存の人員によって可能な範囲での取り組みにしやすく、知識やスキルを獲得しつつ、徐々に体制を整えられるため、ナレッジマネジメントも含めてバランスが取りやすい形態となっています。
多くの場合では、業務を広告運用・入稿・レポーティング等に切り分け、そのうちのいくつかを社内で実行するといったケースになりますので、どの業務部分をどこまでインハウス化するかによっていくつものパターンが存在します。

3-2.完全インハウス化

完全にインハウス化をするパターンです。
多くの場合では、切り替え自体にかかる労力や、コスト、リスクが大きくなりやすいため、ディレクション領域の整備が十分進んでいる、または、稼働のイメージがついている段階での取り組みとなるパターンが多いです。
コスト面のコントロールは効きやすくなりますが、逆に人員追加やチーム再編等が必要となる場合も多いため、より将来的な視点でのジャッジが必要とされるケースが多いです。

4.インハウス化のポイント

月並みですが、何を目的にするのかよって検討範囲が異なるため、目的を明確にする必要があります。
例えば、ナレッジマネジメントの強化を重視したい取り組みであれば、オペレーション業務のスキル属人化回避のみならず、ナレッジマネジメントの視点でディレクション側とどのように連携していくのか、施策データの保存・取り出し方法はどうするのか等についても注意深く検討する必要があります。

また、インハウス化の対象領域以外を含めた体制の全体設計も重要です。
特に、オペレーション領域だけをインハウス化する取り組みの場合には注意が必要です。部分的なインハウス化であっても、オペレーション以外の領域を含めた全体イメージを明確にし、各機能が適切に機能するように事前に設計する必要があります。
連携の観点で考えれば、横串でのデータビジュアライズまで踏み込んでダッシュボードを構築するというような展開も考えられるでしょう。

まとめ

広告オペレーション領域のインハウス化は、マーケティング領域のインハウスの中でも成果がわかりやすい取り組みになっています。体制構築や変更の際の選択肢の1つとしてご検討されてはいかがでしょうか。
弊社でも、これまで培った知見を活かしたご支援や広告オペレーション関連のマニュアル販売も行っていますので、ご検討中の方はお気軽にご相談ください。


ハートラスのインハウス支援サービスの詳細はこちらご相談やお問い合わせはお気軽にご連絡ください

この記事のライター

杉山 甫

杉山 甫株式会社ハートラス

マーケティングラボディヴィジョン

2013年、株式会社ハートラス入社、広告運用、案件ディレクション、チームマネジメントに従事。2017年からパブリッシャー向け事業責任者を担当し、現在はインハウス領域で、PM・ディレクション業務を担当。

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