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【しくじり先生に学ぶ】「ヒヤリハット事例共有会」のススメ

【しくじり先生に学ぶ】「ヒヤリハット事例共有会」のススメ

ハートラスの三好と申します。
本記事では普段の広告運用やオペレーション業務におけるポジティブな事例共有に対して、隠されがちな「ヒヤリハット事例」共有の重要性を解説していきます。
ご自身の属する組織・チームでは現状どうなのか、照らし合わせながらお読みいただけますと幸いです。

「しくじり先生」、知ってますか?

ヒヤリハット事例共有の重要性をご紹介する前に、まずその考え方の元となった「しくじり先生 俺みたいになるな!!」という番組について簡単にご紹介します。

「しくじり先生 俺みたいになるな!!」とは、テレビ朝日系列局で放送されている教養バラエティ番組です。「人生を盛大にしくじった人から『しくじりの回避法』を学ぼう!」を基本理念に、過去に大きな失敗(=しくじり)を経験した、先生役に扮した有名人「しくじり先生」が自分と同じ失敗を他人が犯さないように「自分の言動の問題点と教訓」を番組オリジナルの教科書を使い、生徒役のゲストや視聴者に授業という形でエピソードや教訓を披露する番組です。

私自身この番組が非常に好きなのですが、人気の秘訣はやはり、芸能界という華やかな世界で活躍する方であっても、私達が見えないところで人知れず悩み苦しんでいた過去があり、本音や素性が覗けるところにあると考えています。そして、自分の失敗や苦労を堂々と開示して、それをポジティブに捉え明るく笑い飛ばそうとする姿を見て、視聴者も、逆境に陥っても前向きに生きるためのヒントを得ることができているのではないでしょうか。
また、余談なのですが、この番組の生みの親で、企画演出を努めている北野貴章さんが深夜番組のAD時代にしくじってばかりいた経験から、「しくじり先生 俺みたいになるな!!」というタイトルで、「俺みたいにならないように」と後輩に伝える番組を作ったら面白いと考え、特番の社内企画コンペに応募したのが番組が生まれたきっかけだそうです。あるディレクターの「しくじり」から生まれた番組というわけです。

なぜ、しくじりを共有する必要があるか?

ここまで「しくじり先生 俺みたいになるな!!」をご紹介しましたが、勿論この番組を紹介することが本記事の目的ではありません。この番組を視聴しながら、私は普段の業務において以下のことを痛感したのです。
「良い事例共有は活発に行われる一方で、ヒヤリハット事例共有が積極的にされないのはなぜか?」
以下、ヒヤリハット事例共有の重要性を考えるうえで必要な、ある2つの理論をご紹介します。

負けに不思議の負けなし

この言葉はもともと、江戸時代の大名で剣術の達人でもあった松浦静山の剣術書『常静子剣談』にある一文から引用されたものですが、最近ではプロ野球界の名将として知られる、野村克也氏が著書の中で述べていることで有名です。
「負けるときには、何の理由もなく負けるわけではなく、その試合中に必ず何か負ける要素がある。一方、勝ったときでも、すべてが良いと思って慢心すべきではない。勝った場合でも何か負けにつながったかもしれない要素がある」という意味です。
試合に勝つためには、負ける要素が何だったかを抽出し、どうしたらその要素を消せるかを考えていく必要があります。また、もし勝ち試合であっても、その中には負けにつながることを犯している可能性があり、その場合は、たとえ試合に勝ったからといって、その犯したことを看過してはならない、という戒めを述べているのです。これは私達が普段取り組んでいるビジネスも全く同じことではないでしょうか。

ハインリッヒの法則

「ハインリッヒの法則」とは、労働災害における経験則の1つで、法則名はこの法則を導き出したハーバート・ウィリアム・ハインリッヒに由来しています。彼がアメリカの損害保険会社にて技術・調査部の副部長をしていた1929年11月19日に出版された論文が法則の初出です。
どういった法則かと言いますと、「1つの重大事故の背景には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常(ヒヤリハット)が存在する」というものです。これも私達が普段取り組んでいるビジネスと同じことが言えるでしょう。

現実と理想の体制とは?

現実でよくある体制

「ああ、危なかった。しくじったけど、大きなミスになる前に気付けたから良かった。補填や経緯報告にはならなかった。。。」という事象は、隠蔽されがちです。そこには、心理的な部分で自分のミスとしてカウント・認識されてしまうと、立場が悪くなってしまう、評価に影響してしまう、というような思考回路が大きな要因としてあるように思います。この心理は、誰しも持ち得ますし私自身もそのような立場に立った時を想像すると、理解・同情できる部分が非常に大きいです。
しかし、ヒヤリハット事例共有を積極的に展開するためには、この考え方は捨てなければいけません。
「ヒヤリハット事例共有することは、ポジティブなことである」という認識を持ったメンバーを、組織の中で1人でも増やしていくような意識改革や啓蒙をしていかなければならないのです。

理想で目指したい体制

大きく「しくじる」前に小さく「しくじる」ことが、結果として大きな事故を未然に防ぐ、という考え方に転換し、組織に浸透させていくべきです。
どの組織にも同様なことが言えるように思いますが、私達トレーディングデスクコンサルタントのように、担当させていただいているお客様は違いますが、本質的には同じミッションで同じ業務を遂行している組織には特に有効でしょう。ミスをした、もしくはミスにつながり得た事象は、他のメンバーが同じ業務をしている以上、同じようにリスクにさらされているからです。
「こういう小さなしくじりをして、こうリカバリをしたので事なきを得た。」という情報共有の蓄積は、良い事例共有と遜色ない、チームの財産になると思っています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
本記事では、「ヒヤリハット事例」共有の重要性に焦点を当て、2つの思考法

・負けに不思議の負けなし
・ハインリッヒの法則

を用いて、現実でよくある体制と、理想で目指したい体制をご紹介しました。
改めてになりますが、ヒヤリハット事例共有を積極的に展開するためには、自分のミスとしてカウント・認識されてしまうと、立場が悪くなってしまう、評価に影響してしまうという不安感を組織全体で解消し、「ヒヤリハット事例共有することは、ポジティブなことである」という認識を持ったメンバーを、組織の中で1人でも増やしていくような意識改革や啓蒙をしていかなければいけません。まずは自分が属するチームで最小単位(OJT等上長との会話)からでも充分ですので、ヒヤリハット事例共有の習慣を作っていく参考になれば幸いです。


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この記事のライター

三好智也

三好智也株式会社ハートラス

トレーディングディヴィジョン リーダー

2017年に株式会社ハートラスへ新卒入社。1年目から大手案件の運用コンサル担当として従事。2018年全社新人賞獲得。2019年8月より広告運用チームリーダーに昇格し、広告運用経験・ノウハウをもとに、新人教育やコンサルティングも実施。

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