意味検索―SEOにおける最も誤解されがちな概念とは

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何年も前に私がSEOのキャリアを始めたとき、オーガニックトラフィックを増やす最も簡単な方法は、非常に特定性の高い単一の検索クエリに合わせてコンテンツを最適化することでした。
最も難しい課題はたくさんのユーザーが検索するキーワードを見つけることでしたが、マーケティング担当者は誰もその方法を発見していませんでした。
これは、今日では実用的ではないだけでなく無意味なやり方です。
私たちは今、さまざまな方法で検索を行っています。
多くの場合、私たちが求めるあらゆる情報をGoogleに提供して、正しい情報が提供されることを期待しています。
したがって、優れた検索エクスペリエンスを提供するための課題はまず、検索エンジンに「検索クエリと自社のコンテンツを一致させるためのコンテキストをどうやって提供するか」ということです。
それには、意味検索を利用しましょう。
残念ながら、多くのSEOリサーチャーが未だに概念によって混乱しているのを見かけます。
意味検索が依然としてSEOで最も誤解されがちな概念である理由を説明します。
まず、私たちはクライアント(そして私たち自身!)がどのように検索エンジンを使っているか評価すべきです。
検索方法
検索するときは、通常Googleや他の検索エンジンで情報を探しています。
特定のトピックに関する情報を探している人は、該当するキーワードやその応用を検索ボックスに入れ、検索ボタンを押し、表示されたリストの1つをクリックするでしょう。
ただし実際には、事実上クエリと呼ばれるこの行動は検索方法のうち1つにすぎません。
多くのユーザーは、 ” berrypicking ” と呼ばれる別種の検索も行っています。
その概要は次の通りです。
このモデルでは、人は検索→ブラウジングに切り替え、また戻って最も関連性の高い情報を取得するために検索クエリを絞り込んでいます。
ユーザーは、研究者が「pearl-growing」と呼んでいる行動をたどります。
必要な情報について、その一部を提供しているコンテンツから見始め、それをスキャンして「pearls」と呼ばれるトピックを定義づけし、関連するページを見つけるために、さまざまな追加クエリを構築します。
ユーザーの検索目的は「すでに読み終えたコンテンツから得た情報について、より詳細な洞察を獲得する」です。
当然のことながら、獲得済みの情報に基づいてより複雑な検索クエリを使用することが想定されます。
検索エンジンはどうなってる?
Googleなどの検索エンジンは多くのタスクを持っています。
それぞれのサーチスタイルに合わせて情報を配信し個別処理しており、正直なところ非常に曖昧な検索クエリにも対応しなければなりません。
当然のことながら、検索エンジンは検索クエリとの関連性とコンテキストをくみ取るための方法を引き続き検討しています。
エンター:意味検索
実際の話をする前に、前提としておさらいしておきましょう。
意味検索の意義とは、ユーザーの意図と探し求める情報の文脈を理解し、検索精度を向上させることです。
意味検索において、検索エンジンはキーワードだけでなく、検索クエリに関連する別のフレーズも考慮してコンテンツを分析します。
ここで混乱が起きてしまうのです。
多くのSEOリサーチャーにとって、意味キーワードは同義語およびキーフレーズのバリエーションを使用することと同じです。
「Tシャツ カスタム」などの語句をターゲットにしたページでは「カスタムメイドのTシャツ」「Tシャツのカスタマイズ」「カスタムプリントされたT シャツ」などについても説明されています。
しかしそうすると、彼らは重要な機会を逃すことになります。
同義語を使用することで検索エンジンのキーワード理解を助け、ユーザーが検索に使用する語句を拡張できます。
ただし、追加キーワードのコンテキストは提供されないため、コンテンツを特定の検索クエリとの関連性が高いと見なすことはできません。
Googleが意味的キーワード(互いに意味的にリンクしているフレーズ)を使用するのはそのためです。
正しいコンテンツを表示するのに、役に立つコンテキストを提供するためなのです。
たとえば、「シカゴでやるべきこと」というフレーズ。
このフレーズで検索するユーザーは、もっと深い情報を探しているかもしれません。
例えば
・ネイビーピアの観覧車のようなアトラクション
・建築ツアー
・評判のいいレストラン
など。
しかし、「Magnificent Mile」、「Cloud Gate」(または「the Bean」)などの用語はどうでしょう?
シカゴはWindy Cityとも呼ばれますが、あなたは「オーディエンスに提供される文脈が何を意味しているか」をどうやって見分けますか?
意味キーワードは検索クエリにコンテキストを付与するのに役立ち、検索エンジンはコンテンツが上記のうちどのタイプであるか見分けるのを可能にします。
これらの関連語句を含めると、コンテンツと検索の可視性の関連性が大幅に高まります。
(スクリーンショットはseoClarityのContent Fusionから撮影しました)
Content Fusionの関連キーワードリストを見ると、このフレーズを検索ボックスに入力している人が捜しているのは、次のようなものの可能性があります。
・シカゴの屋外アトラクション
・シカゴの人気美術館
しかし、リストのさらに下に「シカゴのto do」の検索クエリがある可能性もあります。
・(シカゴで)やるべき、見るべき最高のもの
・Windy City
・シカゴ川など、シカゴの水域
では、Googleや他の検索エンジンは、コンテンツをいつ表示するかをどのように判断するのでしょうか。
もちろん、意味キーワードの使用を分析することによってです。
意味検索についての誤解:
これらすべてが意味検索の誤解につながります。
意味検索は検索結果での表示を増やすのに役立つのではなく(同義語と同様だと信じるSEOリサーチャーもいますが)、 最も関連性の高いクエリが表示されたときに役立ちます。
おわりに
・意味検索は、Googleがコンテンツと検索クエリを一致させる助けになります。
・自社のコンテンツがより関連性の高い検索結果に表示される確度を高めます。
・キーフレーズの同義語を使用すると、検索エンジンが求めるコンテンツの一部のみが提供されます。
・意味検索を完全に使いこなすには、トピックにコンテキストを追加するような、意味的に関連するキーワードを使用します。
※本記事は弊社と業務提携している米国seoClarity社のブログを翻訳し記載しております。
How to Do Keyword Research for SEO An Enterprise Guide
https://www.seoclarity.net/blog/keyword-research
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