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LPのデザインにおける、7つの致命的な過ちとは? ~Tim Ash氏のワークショップ@コンテンツ・マーケティング・ワールドから~

LPのデザインにおける、7つの致命的な過ちとは? ~Tim Ash氏のワークショップ@コンテンツ・マーケティング・ワールドから~


クリーブランドの街並み

前々回前回のコラムでは、統計的信頼度に基きユーザー属性別に最適なクリエイティブ/コンテンツを発見・配信した事例について書かせて頂きました。

今回は、少し趣向を変えて、先日アメリカのクリーブランドで開催された「コンテンツ・マーケティング・ワールド2014」から、Tim Ash氏のワークショップのレポートをお届けしたいと思います。

Tim Ash氏は、LPO(CRO)業界では最も有名な人物と言ってよいでしょう。彼が執筆した書籍、その名も”Landing Page Optimization“は、長くLPOのバイブルとされ、2012年には第二版が出版されています。また、彼がCEOを務めるSiteTuners社は、Google、Facebook、Nestleといったグローバル企業を始めとする、1200以上の顧客企業に対しCVR改善サービスを提供してきました。


今回は、2014年9月8日に米国クリーブランドのコンベンション・センターで行われた、彼のワークショップ「コンバージョン・レート・オプティマイゼーション・クリニック」から、「7 deadly sins – 7つの致命的な過ち」を中心についてご紹介したいと思います。

❏誰がサイトをデザインするべきか?

ウェブサイトの運営には、直接的/間接的に多くの人が関わっています。主な関係者を挙げるだけでも、ウェブマスター、マーケティング担当者、IT部門の担当者、代理店、上司、制作会社と、多数のステークホルダーが存在します。

では、その中の誰が、サイトをデザインするべきでしょうか?答えは上記のいずれでもありません。それはユーザー(サイト訪問者)だ、というのがTimの主張です。サイトは「多くの主人に仕えすぎて」おり、その結果、様々なコンテンツが秩序なくページに詰め込まれるなど、多くの混乱が生じがちです。コンバージョンという一つの指標にフォーカスすることで、ユーザ目線でサイトをデザインすることができます。そして、その強力な方法としてテストが存在します。

下の2枚の写真の内、上の写真は、サイト運営者に自社のサイトがどう見ているか、下の写真は、同じサイトがユーザーにはどう見えているか、のイメージです。サイト運営者側としては、どうぞお入りください、と入り口を開放しているつもりでも、ユーザーから見ると、高い壁がそびえ立っている、つまり、コンバージョンまではとても行き着かない状態であるというのは、非常によくある話です。

Tim Ash氏のプレゼンテーション資料より

7つの致命的な過ち   7 deadly sins

そのような「高い壁」を築いてしまう主な要因として、Timが挙げているのが、下記、「7つの致命的な過ち」です。

【1】不明瞭なコール・トゥ・アクション  Unclear Call-to-Action

Call-to-Actionとは、サイト訪問者に取ってもらいたい行動に誘導することを指し、多くの場合はボタンやリンクテキストの形で表示されます。

よく考えると当たり前のことなのですが、ボタンやリンクテキストがクリックされずにコンバージョンする、ということは通常あり得ないため、これは非常に重要なポイントです。しかし、実際のところ、「どこを押してよいのか分からない」ページは非常に多いものです。
※ユーザーは、数秒でサイトを去ってしまいます。

Call-to-Actionに関するポイントをまとめると以下のようになります。
✓Call-to-Actionは、分かりやすく目を引くものでなければならない
✓Call-to-Actionは、ページの上部、出来るだけ1stビュー内にも設置されているべきである
✓Call-to-Actionと競合する画像や動画は、控えなければならない

【2】多すぎる選択肢  Too many choicesサイトの情報量が多いことは、もちろん良いことです。ただ、ユーザーは一度にあまり沢山の選択肢を見せられ、選択を迫られることを無意識的に嫌うため、多すぎる選択肢は離脱率を高める要因になります。全ての情報を羅列するのではなく、まとめられる情報はグループ化し、情報を階層構造に整理することが重要です。

「多すぎる選択肢」に関するポイントをまとめると以下のようになります。
✓サイト内遷移プロセスの早い段階で詳細を見せすぎない
✓グルーピングできる選択肢/情報は、個別に表示せずカテゴリー単位で表示する
✓読ませる文字の量を減らすため、画像を使う

【3】多すぎる質問  Asking for too much information

入力フォームでより多くの情報を求めすぎると、かえってCVRを低下させる要因になります。そういった現象は”Greedy Marketer Syndrome -欲深いマーケター症候群” と言われ、大手企業のサイトでもよく見られます。

一度に多くの情報を求めすぎず、段階を分けてユーザーに情報を入力してもらうことが重要です。また、ユーザーに対して、あとどれくらいで入力が完了するのか、進捗を常に明示することも重要です。

入力フォームをユーザー目線で作り替えたことで、年間48億円の売上増加を達成した事例や、フォームの項目を半数にすることで、資料ダウンロードが+17%増加した事例が紹介されました。

「多すぎる質問」に関するポイントをまとめると以下のようになります。
✓絶対に必要な情報だけを尋ねる
✓追加の情報は、後日、信頼が築けた後に収集する
✓入力フォームの各項目名は、短く、整然としたものにする【4】多すぎるテキスト Too much text多すぎるテキストは、CVRを低下させる要因になります。もちろん、SEOの観点でもテキストは重要ですが、常にユーザー目線とのバランスを取る必要があります。「多すぎるテキスト」に関するポイントをまとめると以下のようになります。
✓明瞭なページタイトルと見出しを使う
✓「逆ピラミッド型」の記述スタイルを使い、重要な内容は最初に持ってくる
✓完全な文章で書かない- 可能な限り、短く箇条書きにする
✓容赦なく編集し、テキストを短くする
✓長いテキストは、参照用の別ページか、ポップオーバーで別途表示する

【5】約束を守らない Not keeping your promises

流入元とランディングページをマッチさせることは重要です。

リスティング広告で「専門家によるレビュー」を謳っておきながら、クリックした先のランディングページでいきなり「今すぐ入会」を求められるケースが紹介されました。例えばこのようなケースでは、1ページだけレビューを載せる、といった形で流入元のコンテキスト(文脈)とLPのコンテンツを合わせることで、CVRを高めることができます。

「約束を守らない」に関するポイントをまとめると以下のようになります。
✓重要なトラフィック・ソース(流入元)と、そのコンテキストを理解する
✓LPのコンテンツを、流入元のメッセージや意図に合わせる
✓約束した情報や機能への分かりやすいアクセスを、文章を付加せずに提供する

【6】視覚的な障害物  Visual distractions

人間の脳は無意識のうちに、動くものや画像に対して、より注目する傾向があります。注目されやすい順に並べると、「動画/アニメーション > 画像 > テキスト」となります。

CVRを高めるためには、視覚的な障害物をできるだけ取り除き、相対的にCall-to-Actionへの注目度を上げる必要があります。

「視覚的な障害物」に関するポイントをまとめると以下のようになります。
✓コンバージョン・アクションに直接つながらない、グラフィカルな要素は全て取り除く
✓カラフルなページ要素やアニメーションを取り除く

 (それらがテストで良い結果が出たのでない限りは)
✓一般的なストックフォトではなく、特定の関連する画像を使う【7】信頼/信用の欠如  Lack of trust「50%のユーザーはECサイトのことを信用していない」(米国における調査結果)といったデータもあり、コンバージョンを獲得するためには、まずユーザーに信用してもらうことが重要です。LPの右半分を利用企業のロゴにすることで、CVRが1.58倍に向上したケースや、入力フォームの横にクライアントのロゴ群を配置したことで、同1.40倍に向上した事例が紹介されました。

「信頼/信用の欠如」に関するポイントをまとめると以下のようになります。
✓ターゲットや業種・業界を問わず、プロフェッショナルなサイトデザインを心がける

 (フォント・色・グラフィカル要素のスタイルに統一感を持たせる)
✓空白を適切に用い、整然としたデザインを心がける
 ✓より知られたブランドから、信頼/信用を借りる
✓認証機関のマーク等は目立つ位置に配置し、ユーザーの不安を取り除く
 ✓スマートフォンやタブレットなどでも適切に表示されるようにする

以上、今回は少し趣向を変え、「コンテンツ・マーケティング・ワールド2014」から、Tim Ash氏のワークショップのレポートをお届けしました。ユーザー目線でサイト改善を考える際、上記をチェックリストとして使って頂ければ幸いです。

この記事のライター

CroJa 編集部

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