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顧客分析の最適な手法とポイントは?②

顧客分析の最適な手法とポイントは?②

この記事では、下記について解説していきます。

・広告代理店が行う顧客分析で必要なこと

広告代理店が考えるべき顧客分析とは?

前記事までは、一般的な特にBtoCの事業展開をされている企業向けの顧客分析手法と説明してきました。ここからは広告代理店の立場で顧客分析を考えてみます。
まず広告代理店なので、広告代理店としての顧客は当たり前ですが様々な事業を展開されている企業になります。
通常、広告代理店が企業のプロモーション提案の機会を頂き、提案するにあたり、広告代理店としてやるべきことは現状分析から始まります。特に特定の領域の提案だけでなく、総合提案になればなるほど顧客の全体像の把握が必要になるため、顧客分析は必須と私は考えています。

では、どのように分析を行っていくかですが、フレームワークを活用し、顧客分析を行うことが王道です。最低でもCustomer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3つの軸で分析する3C分析は実施すべきでしょう。
ご存知の方も多いかと思いますが、3C分析について説明します。

顧客分析手法 4.3C分析

3C分析とは、Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3つの頭文字を取ったものになり、分析対象のマーケティング環境を抜けもれなく把握する際に非常に便利な分析手法になります。
目的はCustomer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3つの軸からKSF(Key Success Factor)の発見を行い、事業成功の道筋を見つけることです。広告代理店が提案に使用する場合の目的はマーケティング戦略の成功の道筋を見つけることになります。

では、各項目にはどういった内容を抜粋して整理するのか、を説明します。
Customer(市場・顧客)は分析対象の企業が位置する市場の動向やエンドユーザーという意味での顧客の動向を記載してまとめます。例えば、業界の市場規模、市場の成長率、顧客ニーズ、顧客の消費行動/購買行動などが該当します。
Competitor(競合)は競合各社の売上、現状のシェアと推移、各競合のプロモーション予算規模、各競合の特徴(戦略や強み、弱みなど)、競合の業界ポジション、新規参入/代替品の脅威状況、各社の商品特性などが該当します。
最後のCompany(自社)は自社事業の売上、現状のシェアと推移、企業理念/ビジョンや戦略、商品ラインナップ、既存事業の強み、弱み、現状のプロモーション予算規模や戦略などが該当します。

分析のポイントはとにかくFact(事実)を集めることになります。事実でないと正確な分析ができない可能性があるため、事実を集めることが重要になります。
事実のみを整理し、各軸から総合的に言えることをまとめましょう。情報を集めるのが大変だと思いますが、ぜひチャレンジしてみてください。

表4.3C分析3C分析事例

顧客分析手法 5. FORCES AT WORK

時間があり、より分析を深くすることが可能な方はFAW(FORCES AT WORK)がおすすめです。FORCES AT WORKはPEST分析と5Forces分析を組み合わせた分析手法になるので、市場環境変化のマクロ的な外部要因と業界内部を分析するミクロ的な観点を持ち合わせている分析になります。
各軸の切り口としては下記情報を踏まえ、分析することになります。

【市場環境変化の分析】(PEST分析)

・社会(エンドユーザ―の価値観/ライフスタイルの変化、人口)
・技術(技術革新)
・政治(政策、規制)
・経済(景気の状態、成長率、物価や為替の変化)

【業界内部の分析】(5Forces分析)

・新規参入の脅威(規模の経済、ブランド/知名度の浸透、資金力、スイッチングコスト、流通チャネル)
・売り手の交渉力(製品の差別化、スイッチングコスト、市場集中度)
・買い手の交渉力(製品の差別化、スイッチングコスト、買い手の情報量、市場集中度)
・代替品の脅威(代替品の価格帯性能比、スイッチングコスト、他業界の変化)
・競合企業(参入企業数、ビジネスモデル、費用構造、成長性、製品の差別化、撤退障壁)

では、FORCES AT WORKの事例を紹介します。表5.はFORCES AT WORKを活用した一般的な広告代理店の分析になります。ポイントは事実を記載し、その後必要な情報のみに絞り、結論をわかりやすくすることになります。

表5. FORCES AT WORK分析の事例FORCES AT WORK分析事例

情報を集めるのが最も大変だと思いますが、深く状況を整理できるのでぜひチャレンジしてみてください。

広告運用で活用できる顧客分析は?

3C分析とFORCES AT WORK分析は顧客の全体像の状況整理に活用できる顧客分析になります。では、より運用のプランニングを行う際の顧客分析は何をする必要があるか説明します。

一般的に広告運用の場合、顧客や競合のプロモーション状況を把握します。例えば、運用金額、各プロモーションの予算割り振りと出稿金額、クリエイティブ(LP、バナー)、施策キーワードなどが該当するかと思います。これは決して間違いではなく、進めていく上で必要なことかと思いますが、こちらの分析に入る前に広告代理店として抑えるべき顧客分析があると私は考えています。それは顧客のビジネスモデルやバリューチェーン、顧客の業務フローの把握、その上で業務フロー上の強みの把握です。
なぜ上記が重要かというと、顧客のビジネスモデルは何か?儲けどころは何で、事業の何がポイントなのか?などビジネス的な観点や顧客の全体のマーケティングフローを把握しないと有効な施策を見落としてしまう可能性があるためです。
実際に分析を進めるとビジネスモデルやバリューチェーンなどは簡単に把握できるかと思います。難しいのは顧客のマーケティングフロー上の強み、弱みを見つけることです。

では、マーケティングフロー上の強み、弱みを把握するために弊社が行っていることを紹介します。やるべきことはごくごく基本的なことです。

・顧客へヒアリング
・実際に顧客の商品を購入/体験する(商品によっては顧客に事前に相談を入れる必要あり)

基本的にはこの2点です。ただ、顧客をしっかりと知り尽くすことが非常に重要です。可能な限り、実際にエンドユーザーと同じ感覚で顧客を知るために、顧客のサイトに入り、商品を理解し、競合商品や口コミも確認し、再度顧客のサイトに入って購入を行ってみる、その一連の中で何がポジティブなことでネガティブなことなのか、が分かるはずです。もちろん外から見ただけではわからないので、顧客に細かくヒアリングすることは非常に重要です。その際のポイントは成果につながりがある道筋にはどのような道筋あり、マーケティング部署が関わる道筋だけではなく、別部署が関わることで顧客としてポジティブな要素を作り出している点などもヒアリングすることが良いかと思います。

例を紹介します。
図1のような損害保険会社の場合、サイトに流入してからのCVポイントは通常の申し込みと見積もりがあるとすると、通常であれば申し込みや見積もりに関わる数値周りの情報を中心にヒアリングするかと思いますが、それだけではなく、見積もりの後にどういうフローがあるのか?今回の場合だと見積もり登録をしたユーザーにコールセンターから商品説明の電話を行うことにより、申込率は直接申し込みに劣りますが、申込単価は直接申し込みより高くなるという強みがヒアリング出来ることになります。LTVの観点も加味して考える必要がありますが、上記情報のみだとコールセンターのアプローチはこの会社の強みであり、見積もりが有力なCVポイントと認識できるわけです。この情報を認識することにより、プロモーション戦略でも会社全体の強みを活かし、ROIを最適化することが可能です。

このように通常では見えないポイントをしっかり押さえ、その情報をプロモーションに活用するために、出来ることを全て行うことが広告代理店に必要な顧客分析だと私は考えています。広告代理店をどこにするかを決める事業主側の立場の方はこの点も加味して代理店選定を行ってみるのも良いかもしれません。

図1.損害保険会社の例損害保険会社の例

まとめ

今回、顧客分析について紹介しました。実際に自身で実行してみないとコツや難しいポイントが分からないと思うので、今回の記事を参考にぜひチャレンジしてみてください。

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この記事のライター

植松和彦

植松和彦株式会社ハートラス

執行役員

2008年に株式会社オプト(現 株式会社デジタルホールディングス)に入社。その後クロスフィニティ株式会社にてSEOコンサルティング、アフィリエイトコンサルティング、インフルエンサーマーケティング、SNSコンサルティングに従事。その後、新規事業開発の責任者としてメディアやアプリの立ち上げを行い事業推進を経験。2020年に株式会社ハートラスに入社し、セールス、トレーディングデスク、ウェブコンサルティング、マーケティング室と幅広く管掌。

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