【SEO】モバイルファースト対応ガイド

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2018年3月26日、GoogleWebマスターブログにて発表されたモバイルファーストインデックスの完全移行は、コロナ情勢に伴い、2020年9月から2021年3月へ延期されました。とはいえ、すでに多くのサイト評価がモバイルbotに移行している状況です。
モバイルファーストインデックス移行でサイト順位を大きく落とさないために、今一度サイトの見直しを行いましょう。今回のコラムでは、モバイルファースト移行後の検索エンジンから評価されるために、注意すべきポイントについてまとめていきたいと思います。
モバイルファーストインデックスとは
モバイルファーストインデックスとは、検索エンジン評価基準をPCサイト中心からスマホサイト中心へ移行するという検索ロジックの変更です。モバイルファーストインデックスの英語表記の頭文字を取り「MFI」と省略されて表記されることもあります。
スマートフォンは機種ごとに画面サイズが異なるほか、どの端末を使用する場合においてもPCサイトと比較すると画面サイズが小さくなります。モバイルファーストインデックスの適用に際して、いかにスマートフォンユーザーから快適にサイトを閲覧できる環境を作成するかが非常に重要になってきます。コンテンツ量はもちろん、タップ要素の配置などPCサイトとは異なる視点での検証が必要になってきます。
MFI=パソコンサイトを軽視する変更ではない
モバイルファーストインデックスでは、サイトを訪れるすべてのユーザーがどのような環境であっても快適に、ストレスなくサイトを閲覧できることが大切です。
モバイルファーストインデックス=スマートフォンサイトから優先的にサイト設計を行うこと、もしくはPCサイトのユーザー導線を考慮する必要がない、と誤解している場合は認識を改める必要があります。
モバイルファーストインデックスデザインとは
この章では、PCサイトと比較したスマートフォンサイト独自の特徴を考慮しつつ、モバイルファーストインデックスの適用に必要な要素を整理していきます。
画面サイズと通信
スマートフォンでサイトを閲覧する場合、端末による画面の制限があるほかに、データ容量を考慮する必要があります。PCサイト同様の感覚で画面設計を行った場合、通信の安定しないキャリアではページの読み込みに時間を要するばかりか、リロードが必要となり、ページを快適に閲覧してもらうことが難しくなります。
スマートフォンサイトでは、ユーザーに伝えたい情報は最小限に絞り、かつユーザーが知りたい情報や必要な情報にたどり着きやすくすることが重要です。限られたスペースの中で、ユーザーに伝えるべきはどんな情報であるのか精査を行うとともに、ページネーションや「+」や「続きを読む」等のモーダルウィンドウを活用することも有効です。
サイト操作
PCサイトとスマートフォンサイトでは、ユーザーの行う操作についても異なることを意識する必要があります。マウスやキーボードを利用するPCサイトに比べ、スマートフォンサイトは指での操作が基本となります。したがってモバイルサイトの作成では、タップやスワイプなどスマートフォン独自の操作を考慮する必要があります。
屋外や移動しながらスマートフォンを利用するユーザーも多いことから、スマートフォンサイトでは誤操作の防止についても意識していきましょう。
【誤操作を防止するためのモバイルサイト作成のポイント】
・タップしやすいボタンサイズ
・要素ごとの距離を十分に確保する
・『▼』や『下線』表示を追加
※タップ要素やスワイプ要素をわかりやすくする
モバイルファーストインデックスの検証
モバイルサイトの検証は無料ツール『モバイルフレンドリーテスト』とSearch consoleの『モバイル ユーザビリティ レポート』で行います。モバイル検証をする際に必要な2つのツールの特徴と注意点についてお話します。
モバイルフレンドリーテスト
モバイルユーザビリティテストは上記のURLより実施することが可能です。WebサイトのURLのみでモバイルフレンドリー状況を確認できるので、1ページごとの検証を行うときに有効です。また競合サイトのモバイルフレンドリー状況を確認することで、どの程度までのモバイル対応を行っていくべきか参考にできます。
窓にURLを入力すると1分以内にテストは完了します。
〇モバイルフレンドリーテストの結果が異なるケース
・読み込めないリソースや、ページの読み込みに関する他の問題がある
Google botが読み込めないリソースや、読み込みに関するなんらかの問題がある場合、テストのたびに異なる結果が表示されることがあります。このような場合には「ページの読み込みに関する問題」の警告を確認して、ページが一貫して表示されない原因を確認修正する必要があります。
・重要なリソースがブロックされている
robots.txt等で Googlebot をブロックしている場合、Googleはそのページを正しく把握することができません。CSS ファイルのブロックが原因でフォントサイズが不適切であると判定される、不適切なファイルを読み込めないことで、問題ないと判定されるなどのケースがあります。これらの問題は、ページのクロールにも影響する問題ですので早急な対処が必要です。
モバイルユーザビリティレポート
モバイルユーザビリティレポートは、Google search console→『拡張』→『モバイルユーザビリティ』より確認することが可能です。Search console内の機能であるためオーナー確認が必須となりますが、モバイルフレンドリーステータスと共に、モバイル端末から対象ページへの表示回数が表示されますので、閲覧の多いページから優先的に施策することが可能です。
〇エラーステータスの変更
Search consoleでは、エラーの修正後『変更の検証』をリクエストすることができます。再検証ボタンをクリック後数日程度で検証を行い、問題がない場合エラーステータスは『修正済み』に変更されます。また、再検証を行わない場合でも、エラー修正後90 日を過ぎると、該当の問題はレポート履歴から削除されます。
MFI適用に向けたSEO施策
モバイルファーストインデックスの適用に向けてSEO上注意しておきたいポイントは、モバイルサイトのデザインだけではありません。他にも注意したいポイントをいくつかご紹介します。
レスポンシブデザイン
モバイルファーストを考えた場合、「ワンソース・マルチデバイス」が理想です。このため可能であればレスポンシブデザインをお勧めします。モバイルページではいくつかのコンテンツを省略するケースも多いかと思いますが、モバイルファーストインデックスの適用で省略されたコンテンツが評価基準となり、サイト順位が下降する可能性も考えられます。
インタースティシャル広告
インタースティシャル広告とは、モバイルサイト上インターフェイスにポップアップとして表示される広告のことです。 広告遷移率が高いことからモバイルページでインタースティシャル広告を採用しているサイトも多いかもしれませんが、SEO面を考えると問題があります。
ページの切り替え時に広告が表示されることで、意図しない広告ページに飛んでしまうことが煩わしいと感じているユーザーも少なくありません。Googleガイドラインを確認し、広告の運用方法についても検討を行う必要があります。
インタースティシャル広告に関するガイドライン – Google
ページの表示速度
モバイルサイトからページを閲覧する場合、画面の表示速度はPCサイト以上に大きな問題となります。Google developers tool『ページスピードインサイト』や『Lighthouse』などを活用し、スマートフォンユーザーから閲覧上問題のない状態となっているのかを確認しておく必要があります。
また新しく適用されるGoogleコアウェブバイタルでは、ページの表示速度だけでなくページのレイアウト変更についても評価基準として追加されることになりますので、注意が必要です。
構造化データおよびページ設定
モバイルファーストの対応において忘れがちなのが構造化データおよびアノテーションの設定です。
〇構造化データ
モバイルページにもPC版と同じ項目の構造化データを記載することが必要です。モバイル版の構造化データを作成したら必ず構造化データテストツールにて作成したデータに間違いがないか確認するようにしてください。
〇アノテーション
PCサイトとモバイルサイトのURLが異なる(セパレートURLの適用)場合、必ずアノテーションの設定を行ってください。アノテーション設定は下記のように行います。
・PC版ページのheadタグ内にモバイルページURLをアノテーションで記述
・モバイルページheadタグにPCページをカノニカル
すでにアノテーション設定を行っている場合、正規ページをPCページからモバイルページに入れ替える等の処理は不要です。
そのほかにもモバイルファーストインデックスの移行完了に向け、再度Google 検索デベロッパー ガイドを確認し、自社サイトの設定に問題がないのか検証を行うことが大切です。
Google 検索デベロッパー ガイド | Google Developers
まとめ
今回は、モバイルファーストインデックスの対応すべき項目をまとめました。Search consoleからモバイルファーストインデックス適用の通知を確認できなかった場合はURLの検証を行うことでPC版、モバイル版どちらのbotが自社サイトに訪れているのか簡単に確認することができます。すでにほとんどのサイトのクロールがモバイルbotに切り替わっている状況ですので、モバイル対応が十分でない場合はできるだけ急いで対応することが重要です。モバイル対応を進める際にこちらのガイドがご参考になれば幸いです。
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