SEO順位レポートに含めるべき項目とは?

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あなたは「ten-blue links」をご存知でしょうか。
これは検索エンジンであるKWを検索した結果、1ページ目に表示される上位10位までのページのリストを意味します。
今までは、このように上位のページがリスト形式で表示されていたため、検索順位を追うことは簡単でした。
ユーザーはこのリストのみに注目しており、なかでも検索順位1位を達成したページは、多数の流入を獲得できました。
しかし今日、GoogleのSERPsでは、静的なリストではなく新しい要素 – ビデオカルーセル、スニペットやPLA –などがランキングの価値を変えました。
いまや検索順位1位のコンテンツであっても、必ずしもユーザーの認知・流入が保証されるとは言い難い時代になりました。
一部の検索結果では、1位のコンテンツがファーストビューに入ってこないこともあり得るのです。
では、どのようにして自社コンテンツのSERPsでの価値を評価すればいいのでしょうか?
この記事では、この疑問について取り上げるつもりです。
あなたがこれらの課題をクリアする手助けになれば幸いです。
まず従来の順位トラッキングの問題と検索の可視性を高めるための方法について説明します。
伝統的な順位トラッキングの欠陥とは
順位トラッカーを設定すると、検索キーワードに対してSERP上のどこに自社のドメインが位置するかを評価してくれます。
高度なトラッカーであれば、そのページで見られる他社のコンテンツについて追加の考察を提供してくれるでしょう。
最先端のトラッカーであれば、これらの洞察における詳細な情報も表示してくれます。
rankClarityは後者の理想的な例で、ユニバーサルランクタイプをより深く考察することを可能にします。
すると、SEOチームは自社コンテンツの順位と検索結果の見やすさのポテンシャルを評価することができます。
(seoClarityでレポートされたユニバーサルランクタイプ)
検索エンジンは常に検索結果を拡大しています。
以下にその2つの例を挙げておきます。
1つは2017年の検索結果画面、もう1つは2019年1月の同じSERPsページを示しています。
検索キーワード「靴」に対するSERPsの2017年の検索結果
検索キーワード「靴」に対するSERPsの2019年の検索結果
大きな違いがありますね。
2年前、検索結果上部にはオーガニック検索結果のリストのみが掲載されていました。
そこで高い順位を達成したページは、かなりの流入数を獲得したでしょう。
翻って今日、1ページ目にオーガニック検索結果はほぼ見られません。
1位のページへのリンクは、検索結果の下部に位置しています。
つまり、さまざまなSERPs要素(ビデオカルーセル、広告、スニペットなど)が表示されると、例え順位1位を獲得しても、検索結果上ですぐ目につくとは限らなくなってきたのです。
検索順位以上に影響大?SERPsの新しい表示方法
このような視認性の低下はエンゲージメントの減少にもつながり、クリック率、流入数、コンバージョンがさらに少なくなる可能性があります。
Mediativeのホワイトペーパー「Googleの検索結果ページの進化とユーザー行動への影響」では、検索ユーザーの新しい検索パターンについて概説しています。
従来の、検索順位1位に注目する見方に代わり、今日のユーザーはより垂直的な見方をしています。
これは主にGoogleが検索結果ページのあちこちにリスティング広告を表示させるようにしたためです。
さらに、モバイルデバイスが検索結果の表示方法を変えてきました。
(Mediativeのホワイトペーパーのスクリーンショット。新しい検索パターンが表示されています)
これらの変更により、Googleのユーザーは検索順位1位にだけ注視することがなくなりました。
代わりに、自分たちが求める正確な情報を提供するコンテンツを探して、ページを縦断的に見るようになりました。
新しい検索表示の課題を克服する方法
検索順位が低い際、悪影響を除くためにできることとはなんでしょうか?
私は、次の3つの戦略をお勧めします。
1.トップランクではなく、グッドランクを目指しましょう。
これまでのSEOの目標はSERPsのトップに表示されることでした。
検索順位1位に位置することで、クリック率、認知性、ユーザーエンゲージメントが保証されていたからです。
しかし今では、それはもはや当てはまらなくなっています。
順位トップが自動的に流入数を保証することはなくなってきています。
一方で、より低い順位のコンテンツもエンゲージメントする可能性が出てきています。
そのためには、ユーザーに自社コンテンツを認知してもらわなければなりません。
したがって、順位トップであることに傾注するのではなく、エンゲージメントのためにコンテンツを最適化することが重要と言えます。
つまり、競合ドメインよりも目立つページにする必要があります。
Content Fusionを使用して、上位表示サイトのメタデータを分析します。
データのパターンまたは主要な用語を探し、それらのリスト構造を評価します。
また同様に、競合他社が「言い換え単語」のうちどれを最も使っているか(そしてどの単語を使わないのか)をチェックしてください。
たとえば、「シカゴで最高のピザ」のページを最適化するときに、Content Fusionを使用すると他のドメインのメタタイトルと説明を確認できます。
それに基づけば、ユーザーの興味を惹くだけでなく、重要なページ上の要素を含むメタデータを書くことができます。
(Content Fusionのメタデータレポート)
2.他のSERPs要素についても競合比較すること
SERPs要素は複数あるため、いずれかが自社のコンテンツ順位を落としてしまうこともあります。
しかし、自社ドメインを検索結果の中に位置付けることによって、ユーザーの認知度を回復することができます。
たとえば、どのキーワードでアンサーボックスが表示されるかを特定します。
そして、そこに表示されることを目指してコンテンツを最適化します。
(seoClarityのアンサーボックスレポート)
同様に、自社が動画を制作している場合は、それらが検索結果で順位づけされるように最適化します。
3.ページの関連性を上げて、他のキーワードで順位付けする。
最後に、コンテンツを更新することでGoogleがそのページの内容をより理解し、より関連性の高いKWで順位付けするようにします。
Content Fusionを使用して、コンテンツに含めるべき情報を調べられます。
このツールは、トップ順位のコンテンツを評定し、下記のような考察ができます。
追加するキーワードとフレーズ:
このKWのページ順位に基づく追加コンテンツのアイデア:
調査結果に則ってコンテンツを調整すれば、ユーザーが求めているものにより近いページを作成できます。
それをより権威のあるリソースとして位置付けることで、順位がつく検索KWの数も増えるでしょう。
また、自社順位に関してもう1点、対処しなければならないことがあります。
順位レポートにおける検索画面表示変更について
従来の順位レポートには、順位が実際の検索画面の表示と必ずしも一致しないという欠陥がありました。
これについて、自社順位の真価をはっきりさせるため別のアプローチはあるのでしょうか?
実はあります。
ただし、SERPsの結果を判断するために別の方法をとらなければなりません。
自社順位を注視する代わりに、SERPs上にある要素の高さを測定して、自社のコンテンツがどれだけ下にあるかを判断します。
このようなアプローチをすることで、ページが読み込まれたときに自社ページが表示されるかどうか、またはユーザーがページを見るためにスクロールする必要があるかどうかを確定します。
また、自社コンテンツを見るためにどのくらいスクロールする必要があるかも判明します。
要素の高さを分析すると、他にも重要な洞察が得られます。
ドメインがボックスサイズの大きさで表示されることもあるので、自社のKWが検索結果上でどれくらいの幅を占めているかを知ることができます。
結論
Google のSERPsは、従来の静的なリストではなく、新しい要素 – ビデオカルーセル、スニペットまたはPLA – によって順位の価値が変わりました。
その結果、検索順位トップに位置していても、ユーザーの注目やCTR、流入数を保証されるとは限らなくなってきました。
したがって、自社の順位を再評価し、SERPsについて別のアプローチをする必要があります。
自社ドメインが実際に存在するSERPs上の位置を判断しなければなりません。
そうすることで、自社順位の価値が大きくなります。
※本記事は弊社と業務提携している米国seoClarity社のブログを翻訳し記載しております。
What to Include in Your SEO Rank Report (Hint: It’s More Than Rank)
https://www.seoclarity.net/blog/seo-rank-report-what-to-include
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